- 在日総合誌『抗路』12号
- 10年間にわたり、「在日」問題を取り上げ続けた書籍『抗路』の終刊号。 多くの出会いとともに、ひとまずここでお別れです。 皆さま、ありがとうございました。またお会いいたしましょう。
- 光を見た ハンセン病の同胞(きょうだい)たち
- 趙根在(チョウ・グンジェ)
- 日本のハンセン病史を語る上で決して忘れてはならない表現者(写真家・文章記録者)である趙根在(チョウ・グンジェ)の存在を広く知ってもらうために、彼の書き綴った回想録と撮影写真48点を収録。また、回想録のほかに、炭鉱での労働体験と、上野英信との出会いと別れにも触れた文章と、父世代の在日朝鮮人一世への聞書も併せて収録。
- 在日総合誌『抗路』10号
- 第10号をお届けします。刊行から7年を経て、10号にまで届きました。今号の特集は「在日」の見取図。「在日」「在日論」の未来は? 誰にも見通せない問いをともに考えるために。
- 「ルーツのある」子どもたち 民族学級という場所で
- 洪里奈(ホン・リナ)
- 「民族学級」を知っていますか。日本の公立学校の中に設置され、朝鮮半島に「ルーツのある」子どもたちが「韓国・朝鮮」の言葉や歴史、文化などに触れ、自身の「ルーツ」について学ぶ場所です。そこでどのような営みが続けられているのか。ぜひ本書を通してお知りいただければ幸いです。
- 在日総合誌『抗路9号』
- 戦後補償問題、「慰安婦問題」など、日韓の歴史認識の違いが際立っている問題にどのように向きあっていけばよいのか。在日コリアンの歴史意識を取り上げながら、探って行きます。
- 『かいきせんにのって 回帰船保育所とわたし』
- 石毛良子(いしげ・りょうこ)
- 泣いて、笑って、転んで、走って、そして成長する「かいせん」の子どもたち。 その成長を支える一人のおとなの物語。 人は出会いとともに生きる。
- 在日総合誌『抗路』8号
- 特集は「『在日』の家族・世代」。「在日」を生きることの意味は? 波瀾曲折の人生には、いまを生きる人たちへの勇気、鼓舞、癒しなどにつながる言葉がある。 「在日」する者の人生がいま以上に豊かであるように。
- 在日総合誌『抗路』7号
- 特集は「越境する『在日』」。民族を超えた「在日」のあり方、方向性とは? コロナ禍に生きる人々と共に考える。 自由と民主主義をさらに築きあげていくために「越境する」在日はどんな生き方をしていくべきなのか。
- なぜ朝鮮半島「核」危機は繰り返されてきたのか
- 崔正勲
- 米朝対立を決して永続化させてはならない。 平和的関係を築くためには、何が必要なのか。 「核」をめぐる対立の歴史から学ぶ。
- 韓国政府の在日コリアン政策 [1945-1960]包摂と排除のはざまで
- 閔智焄(ミン・ジフン)
- 未踏のテーマに韓国人若手研究者が挑む。 日本と朝鮮半島の歴史の狭間で生きざるを得なかった「在日コリアン」をよりよく知るために。
- 在日総合誌『抗路』5号
- 今号の特集は「在日」の1948年。1948年を韓国現代史のみならず、戦後体制の始発点として取り上げる。また小特集は「明治150年に思う」。またぞろ明治幻想が跋扈する、ここ日本の今を、「在日」「アイヌ」「沖縄」「部落」の視点から掘り返す。
- 『カミングアウトそれから 「性同一性障害」つれづれなるままに』
- 深田羊皇
- LGBT当事者の思いと現実に寄り添えずに、なにが編集の不備だ。なにが表現の自由だ。『新潮45』は滅ぶべきして滅んだ。現実の声に耳を傾けないとダメ。トランスジェンダーの著者が自らの来し方をときにユーモアを交え綴った、当事者による現実の姿。目指すは「人びとの意識転換」。
- 在日総合誌『抗路』第4号
- 今号の特集は「在日」のクニ。また小特集として「激動する朝鮮半島」を収録。自明のものとしてあると幻想する「国」という概念を、在日の場所から問い返す。「国」「邦」、いや「クニ」。
- 日本のなかの朝鮮 金達寿(キムダルス)伝
- 廣瀬陽一
- 2020年に生誕100年を迎えた金達寿(キムダルス)。 日本と朝鮮の関係を人間的なものにするために彼は表現し続けた。 その軌跡の全体像を初めて紹介する本格評伝。
- 対話のために――「帝国の慰安婦」という問いをひらく
- 朴裕河著『帝国の慰安婦』は、「慰安婦」認識において、なぜ、これほど論争的な書となってしまったのか。その評価は妥当なのか。 「帝国の慰安婦」という考え方を通した「慰安婦」問題へのアプローチの可能性を提示する。 加納実紀代さんのご冥福をお祈り申し上げます(2019年2月22日没)。
- 在日総合誌『抗路』第2号
- 2015年9月に刊行した在日総合誌『抗路』待望の第2号。 「在日コリアン」は、ここ日本社会において、どのような存在として生きているのか。そしてある場合には、生きることができなかったのか。 その多様な生のあり方をそれぞれの分野で活動する人々が力強く論述する。 今号も論考・インタビュー・鼎談・詩・小説など、多様な表現が誌面を飾る。 「在日コリアン」を知り、そして理解し、その歴史を再確認するための総合誌。
- 金達寿とその時代―文学・古代史・国家
- 廣瀬陽一(ひろせ・よういち)
- 2019年は生誕100年。戦後の日本と朝鮮半島の関係を知ろうとすれば、けっして忘れてはならない在日朝鮮人作家で、古代史研究者である、金達寿の初の本格的研究。金達寿研究の基礎文献として高い評価を得ている力作論考。
- 在日総合誌『抗路』創刊号
- 在日コリアンは存在し続ける。その存在を忘れ、ないがしろにしようとする勢力に抗うために、いま何が必要なのか。ともに考えるための材料を提供するために。
- 新装新版『戦後日韓関係 国交正常化交渉をめぐって』
- 吉澤文寿
- 相互信頼を必要とする隣国・日韓。にもかかわらず、現在においてもなお、さまざまな問題が招来し続ける。その原因はどこにあるのか。その問いを戦後の日韓関係が成立した「日韓国交正常化交渉」から考える。
- 東アジア地域主義と韓日米関係
- 宋 炳巻
- 東アジアの戦後力学を理解する上での格好の図書。アメリカ・日本・韓国は戦後をどう構想したのか。それが現在にどう継続されているのか。いまなお、戦後は続いている。
- 新装新版『日韓交渉 請求権問題の研究』
- 太田修
- 日韓両国の懸案事項、なかでも「請求権」問題は、日韓基本条約によって解決済みとするが、それは本当なのか。そもそも、請求権交渉は誰のための交渉であったのか。そうした問い掛けに応える、日韓「請求権」に関する基本図書。
- 在日朝鮮人とハンセン病
- 金 貴粉
- 朝鮮人ハンセン病患者はどのような経緯で発病し、どのように遇され、いかなる生をここ日本の地で送ってきたのか。また送っているのか。そして送ってこれなかったのか。本書は、在日朝鮮人ハンセン病患者が辿ってきた道のりと生き様を、在日三世の著者が、各地の療養所を訪れ、そこで暮らす朝鮮人患者への聞き書きと、朝鮮人患者団体や各療養所で出されていた機関誌・紙などの記録を通して、明らかにし、彼ら彼女らの歴史と現在を浮き彫りにする。また、各療養所で出されている年報を丹念に調べあげ、各年度の朝鮮人入所者数を資料としてまとめている。それは日本のハンセン病史が置き去りにしてきた事実である。
- まちの力 ひとの力 《変える 試みる》 小金井の人たち
- 佐藤和雄
- 東京武蔵野の小金井市の「まちの魅力」を、そこに住み活動する人々の営みから紹介する。 小金井市を隅々にわたり知り尽くした著者による地域力発信。
- パク・ミンギュ『カステラ』
- ヒョン・ジェフン 斎藤真理子[訳]
- 現代韓国の人気作家・パク・ミンギュのロングセラー短編小説集『カステラ』。 日本語版には特別に「李箱文学賞(イ・サン文学賞、日本の芥川賞と並び称される)受賞作」の「朝の門」を収録。
- 今井正 戦時と戦後のあいだ
- 崔盛旭(チェ・ソンウク)
- 映画監督・今井正はフィルムを通して何を訴えたかったのか。戦時下の国策映画製作から、戦後の社会派映画の製作へと至る過程を、時勢に追従した行為とするだけで片付けてしまってよいのか。戦時下のフィルムにも、戦後を予見させるメッセージが込められていたのではないのか。韓国人の日本映画研究者が、今井正のこれまでの評価に異議を唱え、今井の戦時下と戦後のフィルムを思想の「連続性」という観点から分析する。
- おばあちゃんのぼうし
- 作・ジョイス・ウッド 絵・フランク・フランシス
- 40年近く前に、この絵本に魅せられた訳者が、 おばあちゃん世代になって、今、孫世代に贈る。 おばあちゃんと少女の心暖まる二人だけの大切な時間。
- 震災と治安秩序構想 大正デモクラシー期の「善導」主義をめぐって(2012年度 藤田賞受賞)
- 宮地忠彦
- 関東大震災下の「朝鮮人虐殺」はなぜ起こったのか。多くの民衆が犠牲になったのみならず、流言蜚語とストレンジャー意識から多数の朝鮮人・中国人が自警団に殺害された。なぜ、治安当局=警察当局は自警団の暴走を阻止できなかったのか。 アメリカ・韓国での史料調査の成果もふまえ、気鋭の研究者が、いまその謎を解き明かす。
- 朝鮮儒教の特質と現代韓国 李退溪・李栗谷から朴正熙まで
- 邊 英浩/著
- 東アジア政治思想の源である朱子学=新儒教の朝鮮半島における独自の発展の様相を、李退溪・李栗谷の思想をたどり直しながら解き明かし、朴正熙時代のナショナリズム形成において、その思想が国家的記憶としていかに継承されたのかを問い直す。
- 安部公房の〈戦後〉 植民地経験と初期テクストをめぐって
- 呉 ミチョン/著
- 韓国人女性研究者による安部公房テクストとの格闘の軌跡。斬新な読み込みが、安部公房文学と日本の現代文学の可能性を開放する。
- 私の韓国現代物語
- 池 楨官/著
- 同時代を生きてきた著者が愛惜を込めて描く、それぞれの世代の体験の物語。NHKラジオのハングル講座テキストの好評連載に、書き下ろしを加えた待望の著書。
- こどもたちの声がきこえる 前田敏行写真集
- 東京・小金井市にある「回帰船保育所」に通う子どもたちの姿を12年間にわたって撮り続けた希有な写真集。生き生きと過ごす子どもたちの日常には、大人たちが忘れてしまった素直な感情表現が溢れています。
- 調べてもわからないサッカーのすべて
- 猪狩真一/著
- 現場に足を運び続けた者だけが書き表わすことのできる本物のサッカー本であり、これまでのサッカー本に飽き飽きしたファン待望の一冊。これを読めば、きっとあなたはサッカーファンからマニアへと変身すること間違いなし。
- 佐藤泰志作品集
- 佐藤泰志
- 近年の佐藤泰志ブームのすべては、この作品集から始まった。 単行本未収録作品を含む主要作品と、詩・エッセイまでを収録。 ◆収録作「海炭市叙景」「そこのみにて光輝く」「きみの鳥はうたえる」映画化!
- ナショナル・アイデンティティとジェンダー 漱石・文学・近代
- 朴裕河:著
- 「漱石」への透徹した批判と、柳宗悦の植民地認識、「親日文学」「在日文学」「アパッチ小説」の解読をとおして、ナショナル・アイデンティティの強者主義と男性原理を明らかにする、〈近代〉への先鋭な考察。 日韓ナショナリズム分析・慰安婦問題に関する論考で注目の著者の、専門分野・日本文学研究書籍。
- 在日朝鮮人問題の起源
- 文京洙:著
- 1920年代に始まる日本への渡航から、敗戦戦後のGHQ占領下、50年代、高度経済成長期、80年代後半以降の現在の各時期における、在日朝鮮人社会の経験をたどり直し「在日朝鮮人」という存在の意義を現在に提示する。 本書は、もうひとつの日本近・現代史であり、新しい在日論である。
- 働く女性のためのアサーティブ・コミュニケーション
- アン・ディクソン著 アサーティブジャパン監訳
- 相手を怒らせないで意見を伝えたい 「攻撃的」と受けとられないように部下を注意したい 自信を持って反対意見を言いたい 仕事もプライベートも大切にしたい そんな働く女性のための実践的ガイドブック。 この1冊で明日から職場でのコミュニケーションが変わります。
- それでも話し始めよう
- アン・ディクソン著 アサーティブジャパン監訳・監修
- ヨーロッパにおけるアサーティブネスの第一人者、アン・ディクソンの理論が手に取るようにわかります。シナリオ仕立ての読みやすい内容になっています。
- 土の悲しみ 金鶴泳作品集Ⅱ
- 〈在日〉であることの場所で人間の文学を求め続けた作家の作品集完結。 単行本未収録作品とエッセイ・書評から、遺稿「土の悲しみ」までを収録し、 金鶴泳文学の魅力に触れる格好の書。
- 戦後日韓関係 国交正常化交渉をめぐって
- 吉沢文寿/著
- 戦後の日韓関係はどのように展開されたのか。日韓国交正常化交渉(日韓会談)の歴史的真実を明らかにし、朝鮮半島との間に残された課題克服への道筋を示す、気鋭の論考。
- 凍える口 金鶴泳作品集
- 苦悩する吃音者像を描いた文芸賞受賞の表題作から、北朝鮮のスパイ事件を題材に朝鮮人を取り巻く政治の非情を描いた「郷愁は終り、そしてわれらはー」までの厳選作品と、魂の遍歴を綴った死の直前までの20年間におよぶ「日記を」収録。
- ポッカリあいた心の穴を少しずつ埋めてゆくんだ
- 加藤典洋 著
- 2001年9月11日の同時多発テロ以後、「世界」がさしだす問いにどう向きあえばよいのか。そして、いま何を考えればよいのか。戦後批判の一連の著作を終え、この時代の生き方の道筋を示す、書き下ろし・未発表論考を含む著者21世紀初の評論集。村上春樹論から柳美里裁判までの文芸評論を含む。
- ペンと剣
- エドワード・サイード著 中野真紀子訳
- 中東紛争・ナショナリズム、文化と帝国主義をめぐる「理性の声」。 思想家サイードと「パレスチナ問題」を理解するためのロング・インタビュー。
- 朝鮮半島統一論揺らぐ分断体制
- 白楽晴 著 李順愛他 訳
- 現代韓国の代表的な知識人である著者による南北分断状況の緻密な分析。半世紀をこえる朝鮮半島の分断を終わらせるために、今後いかなる理論と実践が必要なのか。その難題に果敢に取り組む。
- エスニシティと経済 マレーシアにおける国家・華人資本・多国籍企業
- ジェイムス・V.ジェスダーソン/著 朴一/監訳
- 植民地期から現在に至る経済開発過程の中で、マレー人、華人、インド人の各エスニック・グループは、いかなる主張と対立を繰り広げ、その国家政策に動員されてきたのか。多民族社会マレーシアの本質を理解するための必読書。
- 郵趣家から見た「郵政民営化」 全国25,000郵便局への「郵頼」から考える
- 酒井正雄/著
- 全国25,000の郵便局への「郵頼」とは、10円切手に消印を押してもらうことだった。全国の郵便局のさまざまな反応に、著者は喜んだり、悲しんだり、怒ったり。郵便を愛してやまない著者による、郵政事業への苦言・提言。"真っ向サービス"で、がんばれ郵便局!おもしろ郵便の本。
- 日韓交渉 請求権問題の研究
- 太田修/著
- 対立と論争から中断を繰り返し、のべ14年、第7次にわたって繰り広げられた日韓交渉。そこでは何が話し合われ、何が決められたのか。韓国側資料を駆使して解き明かす、請求権問題をめぐる交渉過程の真相。
- 学びあう「障害」―障害者の生涯学習実践
- 小林繁/編著
- 子どもと学校、ボランティア、障害者教育、社会教育施設などを取り巻く学習教育現場の未来を問う、社会教育関係者必携の書。
- イッセー尾形のそうと思えばとめられるとまらない生活
- イッセー尾形/著 検見崎誠/著
- 一人芝居の舞台俳優として人気ナンバーワンの著者がその魅力を存分に語った生活の風景。写真多数。
- 樹のなかの音 滝口政満彫刻作品集
- 滝口政満/著 黒川創/編・序文
- 阿寒湖畔の自然を制作の拠点とし、また、地元の人びとにその作品が親しまれ、大切に所蔵されてきた現代の造形作家。本書は、道東での所蔵作品から、代表的なものを選んで編集。
- あいうえおんどりこけこっこう
- よしだていいち/ことば なかむらみちお/くみきえ
- なかむら・みちお組み木絵 組み木絵作家として全国に多くのファンをもつ作者の待望の新作。子どもたちに楽しみながら「あいうえお......」で始まる言葉のおもしろさをよろこんでもらいます。
- ゴーゴー福生 アメリカのフェンスのある東京の街から
- 荒居直人/著
- 「赤線」の名が残り、独自の音楽を生みだし、多くの文学の舞台となり、「日本人」と「外国人」とがけっこう上手くつき合い、山田詠美とすれちがい、ハウスに大滝詠一の謎がある、極上のハムと話題の鉄鍋餃子の発信地、朝鮮・ベトナム・湾岸・アフガンへとつながる「戦争」のある基地の街・東京都福生市。この街にはいつも「戦争」の気分と真実があった。爆音と乱痴気騒ぎと奇妙な静けさと生きぬく文化が。この街で生まれ育った著者による福生発、渾身のルポ&ガイド。